京都の7月の1ヶ月間は、日本三大祭のひとつの祇園祭一色に彩られます。
17日と24日の33基の山鉾巡行が最大の見どころで、無形文化遺産にも登録されていています。
ところで粽(ちまき)というと何を思い浮かべますか?
きっと、笹の葉にくるまれたお餅ではないでしょうか?
実は祇園祭で粽(ちまき)というと、食べるものではなく人の厄災を逃れるための厄除けのためのものなのです。
見た目は食べる粽(ちまき)とそっくりなのですが、食べられませんよ。
今回は祇園祭の粽(ちまき)について、由来やいつ買えるのか、飾り方はどうすればいいのかなどをお伝えしますね。
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そもそも祇園祭での長刀鉾のちまきとは?
粽(ちまき)がどうして厄除けになるのかを知っておくと、御利益がより有難く感じられるのではないでしょうか?
その昔、素盞鳴命(スサノオノミコト)が宿を求めていると、豊かな家の兄は断ったにもかかわらず、貧しい蘇民将来という人が泊めてあげただけでなく手厚くもてなしました。
素盞鳴命(スサノオノミコト)は感激して、蘇民将来だけでなくその子孫までも、その先疫病や災いから守ろうと約束しました。
ただし、子孫だとわかるように目印として芽の輪を腰につけるように言ったのが粽(ちまき)の始まりです。
おかげで、蘇民将来の子孫は疫病や災難から守られて栄え続けたそうです。
粽(ちまき)は目印なので「蘇民将来子孫也」と書かれたお札をつけるのです。
私は蘇民将来の子孫ですよという目印です。
そして山鉾の中で先頭を飾るのが長刀鉾(なぎなたほこ)です。矛先疫病災難を払うとされる大長刀をつけていることから、そう呼ばれています。
祇園祭で長刀鉾のちまきの販売場所
さて、祇園祭で長刀鉾の粽(ちまき)をどこで買えるのかというと、町の各山鉾の横にテントなどで会所ができてそこで販売されます。
出典:http://www.kyotodeasobo.com/gion/map/
こちらが、山鉾のマップです。前祭りで23か所、後祭で11か所あります。
各山鉾の粽にもご利益に種類があるようですので、補足としてご紹介させていただきますね。
役行者山:疫病除け・交通安全 ・安産鈴鹿山:盗難除け・安産八幡山:夜泣き封じ・子供の健康・夫婦円満黒主山:泥棒・悪事除け浄妙山:勝運向上鯉山:立身出世・開運・家内安全霰天神山:雷除け、火災除け占出山:安産郭巨山:金運向上孟宗山:親孝行油天神山:学問成就木賊山:迷子除け・再会船鉾:安産白楽天山:学問成就、招福除災太子山:学問成就・知恵を授かる、身代わり保昌山:縁結び菊水鉾:不老長寿・商売繁盛岩戸山:開運山伏山:雷除け芦刈山:縁結び・夫婦円満綾傘鉾:安産・縁結び四条傘鉾:招福厄除大船鉾:安産(布袋山:子孫繁栄・壽福増長)出典:http://www.kyotodeasobo.com/gion/chimaki/
ただし、八坂神社では7月1日から31日まで販売されています。
長刀鉾のちまきの販売時間は?
長刀鉾の粽(ちまき)の販売日と時間は、毎年7月13日の午後から行われることが多いようです。
山鉾の粽(ちまき)は早ければ13日の午前から販売され、通常は宵々々山の14日からの販売です。
いつまで販売されているのかというのが気になるところですが、「売り切れ次第終了」です。
何しろ、日本三大祭の祇園祭です。16日18時から23時は歩行者天国になり、17日は山鉾巡行ということで相当な賑わいになります。たとえ売り切れていなくても販売所にたどり着くだけで大変かもしれません。
そこでおすすめは、14日の宵々々山か15日の宵々山に買うようにすることです。遅くても16日の宵山のお昼過ぎころまでに買いに行きましょう。
そして、祇園祭には「後祭」というのがあります。23日が宵山で24日が山鉾巡行です。前祭に比べて山鉾の数は少ないですが、同じように建てられて山鉾の横にテントなどで、粽(ちまき)を販売しています。
前祭で買えなかった人は後祭にも買えるということ、そして八坂神社では7月の1ヶ月間は買えるので少し安心ですね。
長刀鉾のちまきの飾り方はどうしたらいい?
祇園祭の長刀鉾の粽(ちまき)はどのように扱えばよいのかをお話ししますね。
粽(ちまき)は厄除けですので、御利益をいただくために飾り方も注意したいものです。
先にもお話ししましたが、粽(ちまき)は蘇民将来の子孫だという目印のためです。
目印になるためには、人目につく所に飾らないといけないですよね。
ということで、粽(ちまき)は玄関に飾ります。玄関といっても入った土間などではなく、玄関の外側の軒下です。
玄関の内側に飾る場合は、入ってすぐの誰にでもよく見えるところに飾るようにします。
粽(ちまき)を購入してくると、紙袋から出しナイロンもはずしましょう。そして、「蘇民将来子孫也」と書いたお札がついた状態で飾ります。
ときにお札がついていず、自分で取りつけなければいけない粽(ちまき)もありますので自分でつけてくださいね。
無病息災を願って飾る祇園祭の粽(ちまき)は永遠に飾り続けるわけではないですよ。飾る期間は1年間です。
1年たった粽(ちまき)はどうすればいいのかですが、ゴミ箱に捨てたりなどはしないようにしなければいけません。
古い粽(ちまき)は、山鉾が建てられた横の販売所に返す場所が用意されています。
新しいものを購入するときにお返しすることができるのです。
また、祇園祭は八坂神社のお祭りなので、八坂神社で買えることができお返しすることもできます。
四条河原町の高島屋百貨店の西側の四条通沿いに八坂神社の御旅所というのがあるので、そこに返すこともできます。
遠方の方は、京都まで返しに行くことができないかもしれませんね。
その場合は、近所の神社にお納めに行くこともできます。
そして、「とんど」で燃やしてもらうこともできます。
とんどというのは、各地で小正月に行われる火祭り行事です。
お正月のしめ縄などを持ちより燃やしていただくのですが、今は宗教的な意味合いはなくなっています。
小正月は1月15日ですが、地域によっては14日に行われるところがあるかもしれませんので事前確認しましょう。
まとめ
祇園祭で粽(ちまき)を買って厄除けを願いたいものです。売り切れ次第なくなるので早めに買いに行きましょう。
八坂神社は7月中なら販売されていますが、やはり売り切れる可能性もあるので早めに行くことをおすすめします。
目印なので玄関の外側に飾り、1年したらお返しに行くか神社に納めるかとんどで焼いていただきます。
ちまきを買ったりその足で御朱印を集めるのもいかがでしょうか?
祇園祭ならではの御朱印もありますので、よろしければ御朱印集めもされて祇園祭をより一層楽しんでください。
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