冬になると毎年流行するインフルエンザです。
インフルエンザは高熱が出るだけではなく、頭痛や咳、のどの痛み、筋肉痛なども起こります。
偏頭痛になることもあるのでしょうか?
ここではその情報をお伝えします。
インフルエンザで偏頭痛になることはある?
インフルエンザウィルスが体内に入ると「プロスタグランジン」という物質が大量に分泌されます。
「プロスタグランジン」には炎症を起こす作用があり、これが発熱や頭痛の症状になります。
体の中で炎症を起こすことは、体の中のウィルスの増殖を抑えるためで、体が持っている自然な防御反応です。
でもこの「プロスタグランジン」は痛みを強めることもあり、頭痛を悪化させる原因にもなります。
熱が下がった後もウィルス量は減りますが、まだ体外に排出しています。
このため頭痛が残って偏頭痛となることもあります。
ゆっくりと自然と治っていくことが多いですが、痛みが長引くと隠れていた病気が慢性化する場合もありますので、なかなか治らない時は、医療機関を受診することをお勧めします。
中には髄膜の中にある髄液の中に細菌が入り炎症を起こしてしまう髄膜炎を起こすこともあります。
髄膜炎は重い後遺症になることもあるので、気をつけましょう。
インフルエンザの予防接種で偏頭痛になることはある?
インフルエンザの予防注射をした場合はどうでしょうか?
中には予防接種を受けてもインフルエンザになるので、予防接種は受けないとか、昔は学校で集団接種をしていたけど、今はしていないので、受けないという方がいます。
でも予防接種をしておくとインフルエンザにかかる可能性が減り、もしかかっても重篤化しにくくなります。
合併症になる可能性も下がります。
またハイリスクな高齢者や乳幼児に関わる方は自分のためだけではなく、相手のためにも予防接種するほうがよいでしょう。
しかし予防接種にはいい面だけではなく、もちろん副作用もあります。
予防接種受けた方の約10~20%に起こりますが通常2~3日でなくなります。
多くは接種した場所の赤みや腫れ、痛みなどがあります。
また発熱、頭痛、悪寒、倦怠感などもあります。
病院によっては接種後30分程度帰さずに病院で様子を見てくれるところもあります。
以上のことから予防接種によって偏頭痛が起こる場合もあります。
まれにショックやアナフィラキシー症状を起こす場合もありますので、帰宅後に異常が見られた場合は速やかに医師に連絡をしましょう。
インフルエンザ時に偏頭痛の薬を飲んでも大丈夫?
インフルエンザにかかった後や、予防接種を受けた後偏頭痛になることがあります。
多くの場合は時間がたつと治まってきますが、ずっと痛いとか、痛さがひどい場合は再度病院受診をしましょう。
どうしても痛い場合、痛みを和らげる方法として冷やしてみるのもいいでしょう。
痛みは炎症が原因なので、冷やすことで痛い部分の血管の拡張を押さえて痛みを和らげることができます。
それでも痛みが治まらない時は鎮痛剤や市販の薬を使うこともできます。
インフルエンザの場合、比較的安全なものは「アセトアミノフェン」といわれています。
インフルエンザの時に一緒に処方された薬は大丈夫ですが、市販薬を使う場合は注意が必要です。
鎮痛剤の成分には数種類あり混合されているものも多くあります。
成分によってはインフルエンザ脳炎や脳症を引き起こす可能性があるものもありますので、自分で勝手に飲むのではなく病院で処方されたもの、どうしても週末などで病院受診ができない時は「アセトアミノフェン」を単一成分とした市販の鎮痛剤を使ってください。
まとめ
誰もが一度はかかったことあるでしょうインフルエンザですが、正しい知識を知ってひどくならないようにしましょう。
早めの受診をお勧めします。
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